サワノです。今日も日本語、やっていきます。
前回まで3回にわたって、品詞について扱ってきました。今回は連体詞、副詞、感動詞、接続詞について触れ、「自立語」をやり切ります。
連体詞・副詞
まずはこちらから。基本的に対称関係にあるもの、というイメージですね。
違いはこちら。
連体詞 自立語で、活用がなく、連体修飾語になる
副詞 自立語で、活用がなく、連用修飾語になる
では「連体修飾語」と「連用修飾語」の違いは何かと言ったら、読んで字のごとく「体言」を修飾するか「用言」を修飾するか、ということ。
ちなみに、体言=名詞と捉えて良いです。
英語でも似た概念ありましたよね。名詞を修飾するものは形容詞、その他のものを修飾するものは副詞、という感じ。基本それです。
で、日本語にも体言を修飾するものとして形容詞や形容動詞があります。つまり、「連体詞」の範囲は狭いです。
(要するに、名詞を修飾するが性質は状態は表さない、というものなので。)
連体詞 …連体修飾語になる
代名詞のところで軽く出ましたが、「この」「その」とかそういうものです。
日本語#5 10個の品詞一覧&名詞の用法(feat.難読漢字) - 30歳リーマン、趣味で勉強する
「この文章」といえば、「この」は明らかに「文章」を修飾していますが、性質や状態ではない。こういうのが連体詞です。
他には「わが」、「いわゆる」、「きたる」などがありますが、ほぼ論点もないので、代名詞との混同以外はあまり難しく考えなくて良いです。
副詞 …連用修飾語になる
さて、ということで動詞・形容詞・形容動詞などを修飾するのが副詞です。
ここから知らなかったことなのですが、主に3つの用法に分けられるとのこと。
◆状態の副詞
→動作や作用の状態を詳しく説明するもの
例:たちまち、ゆっくり、さらさら など
◆程度の副詞
→性質や状態の程度を表すもの
例:少し、かなり、きわめて など
◆陳述(呼応)の副詞
→話し手の気持ちや態度を表し、述語が決まった言い方になるもの
例:まさか、おそらく、仮に など
※陳述(呼応、叙述とも)の副詞はけっこう大きい論点なので、また別途扱います。ただ、ここに関するコラムが面白かったです。
日本語は述語が最後に来ることが多いので、最後まで話し手の意図がわかりにくい。そのため、話の途中でそれを明示する表現が重要になる。
なるほど、絶対に意図と違うまとめ方であることは承知の上で、スペイン語の「¡,¿」みたいですね。文章の頭に置かれていることでどういう文なのかがわかりやすいと。
また、冒頭に副詞の役割を「主に」連用修飾語、と書いたのは多少の例外があるから。
例として挙げられていたのは「まさかの出来事」や「もう少しです」など。確かにこれの品詞を聞かれたらちょっと答えられる自信がないな。
続いて、残る2つの自立語もここで紹介。
感動詞
自立語で、活用がなく、独立語になる
まあそのまんまですね。「おい」とか「はい・いいえ」とか、そういう系です。論点なし。
接続詞
自立語で、活用がなく、接続語になる
これもぱっと見で分かりますね。類型だけ整理しておきましょう。
◆順接
→前の事柄の自然な結果が来る。
例:そこで、だから、すると など
◆逆接
→前の事柄とはそぐわない結果が来る。
例:しかし、けれども、それなのに など
◆累加・並立
→前の事柄に後の事柄を付け加えたり、前後の事柄を並べたりする。
例:また、さらに、それから など
◆説明・補足
→前の事柄に説明や補足を加える。
例:なぜなら、つまり、もっとも など
◆対比・選択
→前後の事柄を比べたり、どちらかを選んだりする。
例:あるいは、もしくは、それとも など
◆転換
→話題を変える。
例:ところで、では、ときに など
まあこんな感じです。こういった用法にも注意して問題を見ていきましょうか。
①は「例えば」で説明・補足
②は「つまり」で説明・補足
③は「しかし」で逆接
④は「もしくは」で対比・選択
これが正解でしょう。
さて、これで一旦自立語編は終了です。
名詞、動詞、形容詞、形容動詞がやや重いですが、今回の4つも性質や概要はしっかりと覚えておきましょう。
次回、付属語として助動詞と助詞を扱って、品詞の紹介はコンプリートします。引き続き頑張っていきましょう。